ひとこまの向こう側にて。

ひとこま絵日記を描いているアシダのブログ

沖縄離島ひとり旅 scene2 〜一寸先は嵐、一寸先は快晴〜

出航ゲート

午前10時前、新石垣空港に着いた。あれ、暑いじゃないか。

8月の沖縄は、早くも9月の台風の影響を受けていて、7月よりも涼しく過ごしやすいと聞いていた。 本島の方はアスファルトも多く地形状暑さを感じやすいが、離島の方は島で風が吹き抜ける分、大阪よりも過ごしやすいと聞いて喜んでいた。

なのに普通に暑いし湿度も高い。大阪と同じくらいかむしろそれ以上に暑い。
思っていたのと違う、いや、思っていた通りの沖縄の姿だ。

不安すぎる出航

ここから、日本最南端の有人島と言われる波照間島に向けて船で移動するのだが、そのためにこの石垣空港から船が出港するターミナルまで路線バスで移動する。

この日、飛行機の時間が早く朝ごはんは午前4時過ぎに食パン1枚を食べただけ。すでに機内の中でお腹がグーグー鳴っていた。
とにかくお腹も空いたし喉も乾いた。波照間行きの船のチケットを買った後、出航までに1時間ほど時間があったので浮かれた観光客のように紅芋ソフトクリームを食べて喉と胃を潤す。

出航の10分前に乗り場へ行きチケットを係員に見せると、色の黒い南国顔の成年は「イリオモテデスカ?ア、チガッタ!ナンデモナイ、ノッテ!」となぜか片言の早口で返してきて、私の手からキャリーバックを雑に取り上げて船の別室へ持っていった。
なんだろう、ものすごく不安だ。あのキャリーバッグ、私の元へちゃんと返ってくるだろうか。

船の冷房が効いた涼しい場所は先に乗り組んでいた乗客達が占領しており、私は生ぬるい風と日差しが当たる蒸し暑い席に座ることになった。周りにヤンキーっぽい人々が多いような気がして余計に不安になる。船が動き出すと排気ガスのような匂いが充満し、前後左右に大きく揺れながら船は走り出した。まるで脱北船にでも乗り込んだ気分。

この船は今どこにいるのか、気になってスマホのGoogleマップで現在地を調べると、明らかに波照間島ではなく西表島に向かっていた。
何かの手違いだろうか。でも、手元のチケットには確かに波照間行きと書かれている。

改めて感じる、都会のホスピタリティ

そうか、こっちでは波照間行きとチケットに書いているが、大阪でいう各駅停車みたいなもので、西表島経由で波照間まで行くのだなと私なりに解釈した。それならそうと、分かるようにチケットに書くなり買った時に教えてくれるなり、なんとか私とコミュニケーションをとってくれないものだろうか。
先ほどの南国顔の成年も途中で説明を諦めたようだが、がんばって最後まで私に伝えてほしかった。
こういう交通機関の配慮や説明などは、やはり大阪や東京などの方が親切で行き届いているなと、都会のホスピタリティの高さを改めて実感する。

私の解釈通り、船は西表島に立ち寄ってその後に波照間島へ向かっているようだ。係員が何かアナウンスをしているようだが、エンジン音がうるさすぎて120%聞き取れない。Googleマップで現在地を調べなかったら、先ほどの島がどこの島だったかさえも不確かだったに違いない。

酔い止めにはソフトクリーム

紅芋ソフトクリーム

それにしても、暑い上に揺れが激しい。
船に乗る前にソフトクリームを食べておいて良かったとつくづく思う。そうでなければ、今頃空腹と喉の渇きで熱中症になっていたかもしれない。
私は無事だったが、何人か気分が悪くなって倒れてもおかしくないくらい、この便は過酷な領域に達している。
ソフトクリームは酔い止め効果もあったかもしれない。高速道路にある、だいたいのサービスエリアでご当地ソフトクリームを販売しているのも、実は乗り物酔いをしやすい人への配慮なのかもしれない。

まるでワンピースの世界

西表島を出た後、さっきまであんなに晴れ渡っていたというのに、厚い雲の下を通った瞬間に急に天気が悪くなった。風も激しく窓に雨脚が強く当たる。雨で視界が悪くなる中、雷が海に落ちているのを2回ほど目撃した。脱北船さながらの光景、といったところだ。

しばらくすると波照間の島が見え、島の上には青い空が広がっていているのが見えた。雨の領域を抜け、再び船に夏の強い日差しが容赦無く照りつける。私はここぞと言わんばかりに生まれてはじめて買ったサングラスというものを装着する。これがまたイマイチ似合っていないのだ。

一寸先は嵐、一寸先は快晴。この天候の移り変わりの激しさ、まるで漫画のワンピースの世界のようなことが、沖縄の離島では普通に起きている。そう、これが沖縄離島の本来の姿。

港に着くと、私のキャリーバッグも無事に手元に戻ってきた。
沖縄離島めぐり1日目、日本最南端の有人島、波照間島の旅がはじまった。

波照間島の港

関連記事